ノスタルジー鈴木の「むろん、ストリートで!」

ストリート・ムシャリスト〈ノスタルジー鈴木〉が発見した素敵なサムシングについて大いに語ります

市川市と船橋市の中山を巡る冒険

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中山法華経寺五重塔と中山大仏。五重塔と大仏が同居する寺は珍しい?

小生が棲む千葉県市川市には、中山という地名があります(中山1丁目~4丁目)。そして、隣接する船橋市にも、中山を含む地名があります(本中山1丁目~7丁目、東中山1丁目~2丁目)。

また、冒頭に掲載した写真は小生が西暦2021年1月1日に訪問した中山法華経寺で撮影した五重塔と中山大仏ですが、この日蓮宗のお寺の所在地は、市川市の中山2丁目です。

チナ・ミニ、大仏と五重塔が同じ空間に存在する例はあまりないと思われます*1奈良の大仏で知られる東大寺には、かつて五重塔が二塔存在したそうですが、現存はしていません。

さて、この「中山法華経寺」からもほど近い場所にある、中山の名を冠した巨大な施設、中山競馬場は、競馬ファンならずとも、年末の有馬記念が行われる場所として名前くらいは知っているのではないかと思いますが、この競馬場は船橋市の古作にあります。市川市ではないのですね。

というわけで、今日は、市川市船橋市に存在する「中山」という地名を巡る、チョットとしたチョットについて、一筆ないし二筆、振るってみようと思います。

 

先日公開したポッドキャスト・プログラム『!ka !ch!kawa』(イカ市川)でも、このことを取り上げてトークを繰り広げているので、このブログ記事を読みながら、再生ボタンをそっと押下して、放送をリッスンしてホシーノ!

 

▼中山は市川市船橋市

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※放送の前半3分は中山とは無関係の事を話しています。誰が。ノスタルジー鈴木が。

 

まず、地図で位置関係を確認します。下図は、JR総武線の「下総中山駅」を中心にした地図です。「下総中山駅」の北には京成線の「中山駅」、東に京成線の「東中山駅」があり、やや離れた南には東京メトロ東西線原木中山駅」があります。

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名に中山を冠した駅と中山法華経寺

画像出所:「江戸川洪水ハザードマップ」(資料『市川市洪水ハザードマップ』掲載)に筆者加筆

 

その名に「中山」を含む駅が、この界隈には4つ存在します。

 

そして、それらすべてが船橋市内にあるのです。

 

 

上図ではややわかりづらい市境線をくっきりと描いた地図を下に示します。言わずもがな、小生の手描きによるものです。

 

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名に中山を冠した駅、中山法華経寺、そして市の境界線

この「味のある地図」をご覧いただくと、「中山」という地名を駅名に持つ4駅のうちの3駅、「中山駅」、「下総中山駅」、「原木中山駅」の所在地は、船橋市ではあるものの、市川市との市境の際であることがお分かりいただけると思います。

特に、中山駅」と「原木中山駅」の近くを通る市境線は船橋市の視点に立てば、まるで駅を吸収するためであるかのように凸の形状をしており、市川市の視点では、駅の部分だけが凹んでいる、という、誠に不自然な印象を受けるのです。

市境の形成過程は無視して、単に小生がこの地図を見て感じる印象のみを根拠に、仮定の線を強引に引く(強「引」に「引」く、とは…)ならば、下図のようになります。

 

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名に中山を冠した駅、中山法華経寺、そして市の境界線+架空の線

中山駅」の南(国道14号線の辺り)、「原木中山駅」の北(産業道路の北)に引いた黄色の線、これが、ノスタルジー鈴木による仮の市境線です。

この黄色の線の方が自然な印象を受けますが、何らかの理由(知らべればすぐにわかることだと思いますが、幾つかの謎は残しておきます)で、船橋市から見れば凸部を持った、市川市から見れば凹部を持った赤い市境線が引かれている、これが、現実です。

 

原木中山駅」といえば、「原木中山の貴公子」こと、「バラキーナ香山」氏のことを想起します。

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ところで、冒頭に掲載した写真は「中山法華経寺」で撮影したものですが、中山法華経寺」の「中山」(寺の山号)が、この界隈の「中山」という地名の由来になっているのです。

今は船橋市に点在する、「中山」の名を持つ地名や施設も、その名の由来は「中山法華経寺」にあるのです。

 

今、ここで強調した一文、今日はそれを最もお伝えしたかったのです。多分。きっと。

 

1260年に創建された日蓮宗の寺、「中山法華経寺」は、前述の通り、五重塔と大仏が存在しており、宇宙的パワーが凝縮しているかのような、高密度な場を形成しています。是非、「市川市中山法華経寺」で、他所ではなかなか体験できない「五重塔&大仏の同時体験」を味わってホシーノ!

また、この寺は、僧侶の大荒行が行われることでも知られています。この大荒行が行われるのは、11月から翌年2月までの100日間で、僧侶たちは極めて過酷な修行を行うのです。この荒行については、別の機会に当ブログで記事にしたいと思います。

 

なお、市川市に隣接しているものの、多くの市川市民にとって馴染みが薄いのではないかと思われる鎌ヶ谷市にも(もしそうであれば、今後馴染んでいく余地が多く残されていると捉えることができますし、そのように考えたいものだと書きながら思いました)、大仏があります。その名も、「鎌ヶ谷大仏」。1776年につくられた大仏で、新京成電鉄鎌ヶ谷大仏駅」前に存在します。

確か、SF映画か何かで、市川市鎌ヶ谷市が戦うことになった時に、中山大仏と鎌ヶ谷大仏が出動し、戦闘するシーンがあったような、なかったような…。

その「鎌ヶ谷大仏」はどんな姿をしているかというと、こんな姿です。

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鎌ヶ谷大仏(2018年10月8日、筆者撮影)

というわけで、大仏って、本当に良いものですよね。

それでは、またお会いしましょう。ノスタルジー鈴木でした。

 

 

 

*1:大仏と五重塔が1つの寺に存在する他の例をご存知の方は、是非教えてホシーノ!