神が棲み、鬼が棲む街、市川市
本日は、市川市の地名のひとつ、否、ふたつ、高石神(たかいしがみ)と鬼越(おにごえ)について、少し話してみたいと思います。なお、勘の鋭い方はお気づきだと思いますが、小生は今この文章を音声入力で作成しています。
高石神と鬼越について語る前に、市川市の町名を紹介します。
この表は、市川市公式Webサイトに掲載されている住居表示実施町名一覧、住居表示未実施町名一覧から作成したものです。様々な町名の中で、最近私が気になっているのは、加藤新田です。加藤氏が開墾した土地という意味でしょうか。
さて、本題に入ります。
高石神と鬼越は接しています。神が棲む街と鬼が棲む街が隣り合っているのです。
鬼越には京成線の鬼越駅*1があり、鬼屋刃物店という刃物店*2があります。この刃物店の外観を是非ご覧いただきたいと思います。
なお、市川市には鬼高(おにたか)という町名もありますが、これは、鬼越の「鬼」と高石神の「高」を取って、鬼高と名付けられたものです。鬼高の「鬼」と高石神の「神」を取っていたら、鬼神(おにかみ)という町名になっていましたが、そうはなっていない、あるいは、今私たちが棲んでいる世界とは別の世界には、「市川市 鬼神」なる地名が存在しているのかもしれません。架空の地名・鬼神については近いうちに改めて書きたいと思います。
話がコースから逸れましたが、元のコースに、つまり本題に戻ると、地名としての鬼高は、鬼越や高石神よりも新しい、ということになります。
ところが、鬼高には鬼高遺跡という古代遺跡があります。これは、古墳時代後期の集落遺跡*3です。比較的新しい地名が冠された古代遺跡というのは何とも面白いですね。面白くありませんか?小生はとても面白いと感じます。この遺跡から発掘された土器から名付けられた鬼高期という土器編年さえあります。もっとも、鬼高期、あるいは、その名のもとになった鬼高土器を知っている市川市民は決して多くないでしょう。
話がコースから逸れたので*4、コースに戻るか、それとも、このまま当初予定していなかった方向へと進路を取るか、判断しかねているのですが、判断しかねるので、本日はこのあたりで筆を置くことにします。硯に。むろん、想像上の筆を、想像上の硯に置くのですが。
――ということを音声入力で書いている、すなわち、話しているということになります(よ)ね。